コロナウィルスの感染は広がるばかり
7月のはじめぐらいから、どんどん感染の広がりが目立つようになり、当院の最近の発熱外来のようすで見られるように、もうしばらくはその勢いがつづくものと考えられる。
感染が広がるポイント
- ワクチン接種に関係になく感染している
- BA.5の感染力が強い
- 今まで通りの感染予防をしていても、感染力が勝っている
- お祭りなど人出が多くなる行事も増えている
インフルエンザの感染も確認
当院でも3例ほどのインフルエンザの感染が認められました。簡易検査キットも常備してあり、イナビルなどの治療薬もあるため、インフルエンザの感染自体に手立てがないということはないのですが、問題は、コロナウィルス感染症とインフルエンザの鑑別です。
症状からの鑑別は難しい
インフルエンザもコロナウィルスも両方ともウィルス感染症であり、症状はほぼ同じようなものであるため、なかなか症状での鑑別は難しいと思います。

なぜ、インフルエンザを疑って検査をしようとしたのですか?
家族さんで陽性の方がおられたり、その周囲での感染が広がっていることがあったため、インフルエンザの簡易検査を行う事となりました。

症状だけでは判別ができないため、患者様からの情報から検査にいたることがほとんどです。
コロナウィルスが陰性でも、安心はできない
コロナウィルスの感染が見られるようになってから、インフルエンザの感染が一気に減ってしまいました。感染予防が徹底されることにより、インフルエンザの感染の広がりが押さえ込まれるようになってきたためと考えられます。
発熱症状が出現して、コロナウィルスのPCR検査で陰性であっても、次はインフルエンザかもという可能性を考える必要があり、インフルエンザであった場合は、治療薬も存在するため、気がつけば治療により症状が改善しやすくなるのですが、気がつかないと1週間ほど、発熱などの症状に苦しめられることとなります。

十分に問診をして、周りにインフルエンザの報告がないかどうかなど、気をつけて見ていく必要があると思います。
検出するための検査
ウィルスの種類 | 検査内容 |
新型コロナウィルス | PCR検査もしくは抗原検査 |
インフルエンザ | 抗原検査 |
インフルエンザは通常の簡易検査で行います。もちろん、新型コロナウィルスと同様に抗原検査では、偽陰性になってしまうこともあります。しかしながら、インフルエンザについては、治療薬もあり、感染症の分類でもよりコロナウィルスより低いところにあるため、コロナウィルスほどの厳重な感染への対応は必要ないと考えられています。
コロナウィルス感染症は、まだインフルエンザよりもウィルス自体の毒性が強い可能性もあるため、感染予防の必要性がより高いと考えられ、コロナウィルスを検出する検査としては、より正確なPCR検査が必要と考えて検査を行っています。
インフルエンザの今後
インフルエンザ自体は、本来、冬に感染が広がる感染症ですから、今のように気温が高くて湿度も高い気候の場合は、それほど一気に感染が広がらない可能も高いと思います。しかしながら、近くで感染がありますと、やはり感染してしまうこともあるかもしれませんので、ちょっとおかしいな?っと思われた場合は、受診時にスタッフに申し出ていただければ、助かります。