RSウィルス感染症に対するワクチン
アレックスビー
RSウィルス感染症を予防するためのワクチンの名前です。
- 60歳以上の方が、対象になります。
- 有効期間は、まだよくわかっていません。
- 肺気腫、喘息など、呼吸器疾患をもともと持っておられる方に推奨されます。
新しいワクチンですので、現在のところ、はっきりとした有効期間はまだ決まっていませんが、2年目ぐらいまでは効果が確認されている状況です(2024年6月)
RSウィルス感染症とは?
RSウィルスにより引き起こされる呼吸器感染症です。
RSウィルス自体には2歳までにほぼ100%が感染し、生涯にわたって、何度も感染と発症を繰り返します。
RSウィルス感染症自体、大人が気にすることはないのですが、実のところは、何度も感染して、治癒してを繰り返しています。
なぜ、60歳以上にワクチン?
成人の方にとっては、RSウィルス感染症は、発熱、鼻水、咳などの症状を引き起こす、まさに風邪にあたるウィルス感染症です。(感染者の中には、気管支炎、肺炎などに至る例もあります)
60歳以上の方が、対象になった理由としては、やはり、年齢にともなう免疫力の低下、COPDや喘息などの基礎疾患を持っておられる方が多くなることが挙げられます。
RSウィルスは検出できない
残念ながら、小さい子供さんの場合は、RSウィルスの検査キットがあるのですが、大人の感染の有無については、そのキットを用いて判別することができず、PCR検査(遺伝子検査)が必要になります。
現在のところ、一部の大きな医療機関では、RSウィルスの遺伝子検査をされるところもあるようですが、クリニックでは、検査はできません。
大人用の検査キットがないので、インフルエンザやコロナウィルスのように、検査をして、「あなたは、RSウィルス感染症ですね」と診断することはできません。
どんな方が、接種されていますか?
まずは、基準として60歳以上の方。
当院では、肺気腫、喘息などの基礎疾患のある方で、肺炎球菌ワクチンの接種を済ませている方を対象に、アレックスビーの接種を勧めています。
呼吸器疾患のある方には、まずは肺炎球菌ワクチンの接種を勧めています。
接種費用はいくらですか?
新しいワクチンということもあり、費用は高額です。
当院では、26,000円(税込)で接種を行っています。