コロナウィルスのワクチン接種は終了しました

コロナ感染とワクチン接種

以前に比較してすこし感染が落ち着いてきている印象ですが、発熱外来ではあまり検査件数が減ることはなく、連日、PCR検査を行っています。

3回目ワクチン接種の封筒の配送が進んでいる

感染の状況にかかわらず、2回目の接種が終了してからある程度時間が経ちますと自動的に3回目のワクチン接種のお知らせが届くようになっています。

ワクチン接種の封筒は来たけれど、感染したらいつワクチンを打てばいいのだろう?

という疑問が、封筒が届くとともに沸いてきます。

感染した場合はいつ3回目のワクチン接種をすればいいの?

感染をすることにより

  • 感染により抗体価は上昇
  • 抗体価が高い状態でのワクチン接種に不安
  • 感染による抗体価の上昇は人それぞれ、、、

感染をすることにより抗体価は上昇

当院では抗体価の測定を行っているので、ときどき感染後の抗体価を知りたいということで当院を受診される方もおられます。その場合、当然のことではありますが、感染前よりも抗体価が上昇しており、その数値をみると、3回目のワクチンを接種したのと同等ぐらい抗体価が上昇している場合もあります。

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感染後の抗体価の上昇は、人によって差があるため、一概に感染したからこれぐらいの時期が適当ですと断言はできないのが正直なところです。

当院では、感染後すぐではなく、1か月以上時期をずらしてもいいのでは?っというアドバイスを行っています。

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副反応が心配に

感染をしますと、免疫反応が起こりますので、抗体価が必然的に上昇します。その抗体価が上昇している状態で、3回目のワクチン接種をすると副反応が強く出るのではないか?という不安を訴えられている方もおられます。

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感染してすぐにワクチン接種をしますと、さらに抗体反応が起こりますので、副反応が出やすくなる可能性は十分にあると思います。

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抗体価の上昇は人それぞれ

昨年よりずっと抗体価の測定を行っておりますが、感染による抗体の出来具合は人それぞれで、確かに上昇はするのですがあまり画一的に上昇する訳ではありません。

ワクチンの接種は抗体価を上昇させるため

ここで少し考え方を考えてみますと、コロナウィルスに感染(現在は、オミクロン株)しますと、先述のとおり、抗体価は上昇します。で、現在流行している株はオミクロン株ですから、その後に何回もオミクロン株に感染し続けることはあり得ません。そう考えると、感染された方は、3回目のワクチンに焦る必要はないのではないかとも考えられます。

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3回目のワクチン接種は必ず行っていただきたいですが、コロナウィルスに最近感染された方は、すぐに接種しないと!と焦る必要はないと思います。

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3回目のワクチンは2〜3週間程度でピークアウト

最近、自分自身の抗体価を測っていないため、当院に抗体検査で来院されている方のデータを参考に説明させていただきますと、、、

ポイント

  • 3回目のワクチン接種で抗体価は2回目の時よりも概ね上昇
  • ワクチン接種による抗体価の上昇期間は2〜3週間。あとは徐々に減少に転じていきます。
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意外にワクチン接種による抗体量は維持は難しいらしく、あれ?という間に下がっていきます。4回目の接種が話題になるのもこういったところからだと思います。

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感染後の抗体価も2週間程度で低下する?

3回目のワクチン接種後の抗体価が、比較的すぐに減少に転じていきますので、感染も同等であると考えますと同様に下がっていくことが考えられます。

結論として

コロナウィルスに感染すると

  • 2回目のワクチン接種を終えている人は、1か月以上間を空けてワクチン接種をしましょう
  • コロナウィルスに感染してできる抗体価は個人差が大きいため、必ず!というものはありません
  • ワクチン接種をしていなくて感染した方は、1回目のワクチン接種を感染後、少し時間を空けて行いましょう
  • 心配であれば、抗体価を調べて、現在の自分の抗体価を知ってみましょう

コロナウィルスが流行しはじめる時ぐらいにワクチン接種をするのがベスト

なかなかタイミングを図るのは、ワクチンの流通であったり、ウィルスの感染力、重症化を引き起こす危険性などの要素もあり難しいのですが、結局のところは、ワクチンを接種して抗体価が増えるタイミングで新しい感染の波が来ても、感染を予防することができますが、時間が経って、抗体価が下がっているタイミングになるとどうしても感染してしまいやすくなる。というのがこのコロナウィルスの予防接種、感染防御に言えることだと思います。

この記事を書いた人

奈良県立医科大学卒業
2001年 奈良県立医科大学 第2内科学教室
(現在、呼吸器・アレルギー・血液内科及び感染症センター)
2007年 岸和田盈進会病院(岸和田リハビリテーション病院)にて喀血の治療に携わる
2015年 医療法人 慈光会 中谷医院