コロナウィルスのワクチン接種は終了しました

接種後の抗体価を測りませんか?

2回のワクチン接種をしても十分に抗体ができていない場合があります。ワクチン接種後に新型コロナウィルスに感染をして死亡した例も出てきており、実際、どれだけ抗体ができているかを知ることにより、これからの自分自身の感染予防に対する取り組みにも違いが出てくると思います。

スパイクタンパクに対する抗体価を測りましょう

今回のmRNAワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパクに対する抗体を誘導することにより、ウィルスに対する抗体を獲得する仕組みになっています。ですのでワクチン接種後は、スパイクタンパクに対するIgG抗体の抗体価を測定することにより、そのワクチンによる効果を客観的に評価することができます。

測定方法

新型コロナウイルス(SARS-CoA-2)を構成する4種類のタンパク質(スパイク(S)、エンベロープ(E)、メンブレン(M)、レオカプシド(N))のうちS(スパイク)タンパク質に特異的に免疫反応を誘発するように設計されています。現在、当院での検査方法は、Abott社のSARS-Cov2抗体S IgG(CLIA)を用いて抗体価を測ることで、ワクチン接種後にどれぐらいの抗体価が上がっているのかを調べることができるようになっています。

院長の検査結果

実際、僕自身もワクチン接種を受けていることから、まずは検体となって検査を行ってみました。

ファイザー社製のワクチンを5月18日と6月8日に接種

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以前のページだと接種日がすこしおかしかったかもしれません。日にちを1ヶ月間違っていました。

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抗体検査結果
6月28日の抗体検査
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自分自身の抗体価を評価しますと、6月28日の時点(接種後20日)では、ある一定の十分な抗体価がワクチン接種により備わったと考えられます。ただ、今後、この抗体価は恐らく減少することが予想されます。(新型コロナウイルスの出会わなければ、、)

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ポイント

今回の、スパイクタンパクに対するIgG抗体は、中和抗体(ウィルスの細胞への侵入を防ぐ抗体)と相関関係があり、ウィルス量を50%まで減少させることを確認する培養試験では、抗体価が4160AU/mlがあれば、ある程度ウィルスの侵入を防ぐだけの十分の中和抗体があると考えられています。

いままでの当院での抗体検査

7月ぐらいから開始しましたこの抗体検査ですが、約50名近くの方が当院で検査を受けていただいています。

検査の目的は様々です

  • 2回目接種を受けて抗体がどれぐらいできているかを調べたい方
  • 1回目接種を受けたけれども、アレルギー症状が出たため、2回目の接種が難しい方
  • 1回目接種の副反応が強く、2回目の接種をできたらさけたい方
  • 感染していたかどうかを調べたい方
  • 1回感染をして、抗体価がどうなっているか?調べたい方

2回目接種後どれぐらい抗体ができているか?

私自身もそうですが、やはりワクチン接種後で一番重要なことですね。検査の結果については具体的にはいえませんが、極端に抗体ができていない方も実際におられるのも事実であるため、そのような場合は、ワクチン接種後であっても十分な感染防御が必要と思います。

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僕自身の抗体価で、再度チェックをしようと考え得ているのですが、経時的な抗体価の変化を見る必要があると思います。そのあたりの関係で、ワクチン接種3回目という話が出てきていると思います。

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1回の接種で十分なのか

これは、絶対に十分ではないですね。唯一、感染をした人はワクチン接種を1回することにより、抗体価が2回目接種と同等ぐらいに上昇するようです。だた、ワクチン接種1回では、全然、抗体価としては不十分と考えます。

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ワクチン接種1回目で、アレルギーによる反応が出た方は、2回目の接種は困難なため、感染予防につとめる必要があると考えます。

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1回感染をしたら、もう感染しない?

症状があまり出ないような感染の場合、感染による抗体価は1000〜2000程度と考えられます。感染を防御するための抗体価としては不十分です。速やかにワクチン接種をすることをおすすめします。

それぞれの抗体価の目安

抗体価
ワクチン接種をしていない陰性
ワクチン接種1回1,000〜2,000
新型コロナウィルス感染(軽症)1,000〜2,000
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2回接種しないと十分な抗体価ができないことがわかります。また、接種後、時間の経過とともに新型コロナウイルスと免疫が出会わなければ、抗体価が徐々に減っていくものと考えられます。後は、接種後、新型コロナウイルスに出会った場合にどれだけ抗体価が上昇するのか?当院でもPCR陽性の方の診察をする機会が増えてきていますので、自分自身で試していきたいと考えています。

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検査までの流れ

予約を入れましょう

検査を希望される方はネットで予約を入れてください。

抗体検査予約

来院して採血を行います

予約の日に来院して

結果はメールでも大丈夫

ネットで予約をしていただくときに、メールアドレスの確認を行いますので、結果が出ましたらそのメールアドレスに結果を送るような形になります。

検査後の報告

検査の報告はメールで行うことが多いです。その時にメールに結果をスキャンしてPDFという形で添付をさせて頂いています。ですので、できましたら携帯メールのアドレスではなく、いわゆるファイルが添付できるメールアドレスで登録して頂ければと思います。

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PDFの形式は、結果用紙をそのままスキャンしていますので、診察で渡されるような検査結果と同様の形で添付する形となります。

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免責

検査結果がでますとできるだけ早くお知らせのメールを送るようにしております(だいたい結果が出てから2日以内に送信予定)。しかしながら、連休であったり、曜日であったりして、それよりも時間がかかる場合もありますのであらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

奈良県立医科大学卒業
2001年 奈良県立医科大学 第2内科学教室
(現在、呼吸器・アレルギー・血液内科及び感染症センター)
2007年 岸和田盈進会病院(岸和田リハビリテーション病院)にて喀血の治療に携わる
2015年 医療法人 慈光会 中谷医院