10月15日からインフルエンザワクチン接種を開始します

花粉症治療

2023年の花粉の予測

まだ先の話ですが、12月8日時点での花粉の飛散の予測図になります。

花粉症の相談は少なくなってる?

この数年は、花粉よりもコロナ感染症が問題になることが多く、1月〜3月に感染者が増えるタイミングでであったりしたので、花粉症の相談もだいぶ減ってきていたように思います。

マスクの効果

新型コロナウィルスが広がるに従って、みなさん、マスクをするためか、花粉症で来院される方もすこし減ってきているかもしれません。

OTCの効果

薬局で、高価な抗ヒスタミン剤を買うことができるようになったため、花粉症の薬を薬局で買う方も増えてということもあるかもしれません。

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薬剤名ジェネリック薬局で買える?
デザレックスなし
ルパフィンなし
アレジオンあり購入可能
アレロックあり
クラリチンあり購入可能
アレグラあり購入可能
ビラノアなし
ザイザルあり
院長

アレルギーの内服薬は、人によって合う、合わないの違いがあり、また、系統を変えることにより薬剤の効果も変わってきますので、その辺りを相談しながら、処方を行っています。

各薬剤の特徴

花粉症の内服薬は、主に抗ヒスタミン薬が中心になります。しかしながら、抗ヒスタミン薬と言いましても、作用の違いによって、大きく3種類に分けることができます。

内服をしていてもなかなか効果が得られないときなどは、種類を変えることによって、効果を期待することができますので、きちっとした診察を受けて内服薬を決めることが重要だと思います

アレグラ

眠気が少なく、一番オーソドックスな内服薬と言えます。下の写真は以前に撮影した写真なのですが、昔は「OD錠」(口の中で溶ける錠剤)があったのですが、薬局での薬の販売が好調なために、診療所・クリニックでは、錠剤のみの選択しかできなくなりました。

アレグラ
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薬の名前薬価1日90日分処方(2021年の薬価)窓口負担(3割)
アレグラ60mg約42円2錠7,490円(9,450円)2,250円
フェキソフェナジン60mg約14円2錠2,450円(3,260円)740円
院長

最近では、毎年薬価改定があるため、どんどんと薬価が引き下げられています。2年前と比較してもこの価格差はすごいものがあります。
因みに、アマゾンでフェキソフェナジンを90日分購入すると、3,000円ぐらいでしょうか、、、

ビラノア

一方で、診療所・クリニックでしか処方出来ない抗ヒスタミン薬である「ビラノア」は、「OD錠」(口の中で溶ける錠剤)が開発され、現在の処方はそれが中心になっています。

ビラノア
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薬の名前薬価1日90日分処方(2021年の薬価)窓口負担(3割)
ビラノアOD錠20mg約62円1錠5,570円(6,420円)1,670円
院長

ビラノアは、アレグラOD錠がなくなったため、より内服しやすいOD錠を投入、1日1回の内服薬でもあるので、先発品ながら窓口負担は少ない印象

デザレックス

アレジオン、アレロックと同系統の三環系抗ヒスタミン薬のお薬です。特徴は、同系統の内服薬のなかで一番眠気が少ないことが挙げられます。あと、1日1回の内服で大丈夫なのと、食後に内服ができるというので、普通のお薬と一緒に内服することができます。

デザレックス
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薬の名前薬価1日90日分処方(2021年の薬価)窓口負担(3割)
デザレックス約52円1錠4,650円(5,620円)1,340円
院長

扱いやすい内服薬のため、最近は処方数が少し増えていっている印象です。

ルパフィン

眠気が一番の特徴ですので、夜、就寝前に内服するようにお願いをしています。夜間の代謝により、朝にはデザレックスと同様のデスロラタジンとなって効果が1日持続する形になります。より強い効果を希望される患者様に処方をおこなっています。

ルパフィン
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薬の名前薬価1日90日分処方(2021年の薬価)窓口負担(3割)
ルパフィン約55円1錠4,950円(5,790円)1,490円

その他の薬

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薬の名前薬価1日90日分処方窓口負担(3割)
アレジオン20mg約44円1錠3,680円1,190円
クラリチン10mg約50円1錠4,520円1.360円
オロパタジン5mg
(アレロック)
約10円2錠1,820円550円
ザイザル5mg約66円1錠5,960円1,790円
院長

薬の価格を具体的表示して、価格の差を見ていますが、重要なのはどの薬が体に合っているか、症状が改善するかだと思います。

ジェネリックの価格は圧倒的

こうやって薬価を見てますと、毎年薬価がどんどん下げられていっているのと、ジェネリック薬品の価格がかなり低いのがわかります。

院長

ジェネリック医薬品の薬価は見ていただいたとおり、先発薬剤と比較しますと大いに価格が抑えられているのがわかります。

鼻づまりには抗ロイコトリエン薬

花粉症の鼻づまりについては、抗ロイコトリエン薬が有効です。抗ヒスタミン薬とは異なり、抗ロイコトリエン薬の選択肢はあまりありませんので、当院では、モンテルカストOD錠10mg「トーワ」を処方しております。

点鼻薬について

アラミスト

1日1回の鼻への噴霧で効果が期待できて、比較的とりあつかいがしやすい形になっています。

アラミスト

点眼薬について

花粉症の症状には、目の痒みなどの症状もあり、院内処方でありますが、点眼薬の処方も可能です。

名称常用量5mlの価格窓口負担(3割)
アレジオンLX点眼液0.1%1日2回点眼3520円1060円(3割)
ゼペリン点眼液0.1%1日4回点眼670円200円(3割)

アレジオンLX点眼液の方が、点眼の回数が少ないのが特徴です、しかし「眼の痒み」については、その日の飛散している花粉の量によっても変わってくると思いますので、複数回点眼をしたい方は、ゼペリン点眼液を選択されてもいいかもしれません。

この記事を書いた人

奈良県立医科大学卒業
2001年 奈良県立医科大学 第2内科学教室
(現在、呼吸器・アレルギー・血液内科及び感染症センター)
2007年 岸和田盈進会病院(岸和田リハビリテーション病院)にて喀血の治療に携わる
2015年 医療法人 慈光会 中谷医院