10月15日からインフルエンザワクチン接種を開始します

実際の胃内視鏡検査

胃内視鏡検査をうけるきっかけ

胃は、毎日食事をするときに使う臓器ですので、ときどき大丈夫かどうかメンテナンスをする必要があります。以下の理由以外にも、胃に関する不安は様々だと思います。気になる方は気軽に当院を受診して頂ければと思います。

  • 最近、胃の調子が悪い
  • 黒い便がでる
  • 家系的に胃癌が多い
  • ピロリ菌を除菌したけれども、その後は放置している
院長

約12年ぶりの胃のメンテナンスです。本来であればもう少し頻回チェックが必要だとは思いますが、、

実際の胃カメラの様子

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前処置

前処置とは、検査を安全、安心に受けるための術前の準備の処置です。

消泡剤の内服

消泡剤

内視鏡検査の前に、胃の中の泡を取り除き、観察しやすくするために、消泡剤を服用します

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カメラを挿入する鼻のチェック

鼻の穴の大きさは、左右で大きく違いがあることが多いため、事前の鼻の穴の形状のチェックを行います。

院長

鼻の穴が小さい場合は内視鏡を通すことが困難な場合もあります

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プリビナを点鼻

鼻の粘膜は出血を起こしやすい部分でもあります。事前に薬剤を散布することで出血を抑える処置を行います。

プリビナ点鼻
プリビナとは

血管平滑筋のα-アドレナリン受容体に直接作用して血管を収縮させ、鼻からの出血を予防し、鼻の通りをよくする効果があります。

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局所麻酔

キシロカインビスカスを3回にわけて、注射器で鼻から注入

キシロカインビスカス
キシロカインビスカス

局所麻酔薬で、内視鏡の検査のときに標準的に用いられる麻酔薬です。

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鼻にネラトンカテーテルを挿入

事前に、鼻腔をある程度広がった状態にするために、ネラトンカテーテルを挿入します。

ネラトンカテーテル挿入
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準備完了

すべての前処置が終わって、準備万端な様子

準備完了

検査時の様子

院長

残念ながら、検査を受けている様子は見るに堪えないものですので、写真をふくめて割愛をさせて頂きます。

検査結果の説明

当院では内視鏡検査の結果を患者様と実際の画像を見ながら説明できるようなシステムになっております。また、その時よくわからなかったり、鎮静剤を使用したためにあまりおぼえていない場合でも後日、生検結果の説明の時などに再度、説明をさせて頂いておりますので、気軽にご質問などして頂ければと思います。

実際の検査結果

今回、院長がうけた胃内視鏡検査の結果になります。内視鏡検査で観察出来る臓器は、十二指腸、胃、食道になります。それぞれの臓器を順番に撮影をおこない、最終的に所見とともに説明をさせて頂きます。

十二指腸

十二指腸に入ったところの写真です。すこし炎症性の発赤があり、軽度の十二指腸炎を認めます。

萎縮の分類では、前庭部に限定しているC-1の萎縮性胃炎になります。

萎縮性胃炎

胃角部の写真なのですが、粘膜のニワトリの足のような所見をRACと呼びまして、ピロリ菌の未感染を示す所見です。

胃底腺ポリープは、ほとんど癌化することはないため、観察をして終了。

胃ポリープ

食道

食道と胃の境目のところの写真です。胃酸が逆流することにより食道の粘膜の一部が、胃の粘膜に置き換わるバレット食道を認めます。

食道の粘膜異常

院長

粘膜の異常を認めますと、その部分がどうなのか?精査が必要になります。

生検検査を施行

食道の生検
院長

2箇所出血しているのがわかります。今回は同部位より2箇所、組織を取っています。

生検の検査結果は7〜10日後

取った組織は、病理医による診断が必要になるため、委託している検査機関で顕微鏡での検査が行われます。その検査で特に問題がなければ、無罪放免。異常が認められますと、再検査もしくは、専門病院への紹介が必要になることがあります。

この記事を書いた人

奈良県立医科大学卒業
2001年 奈良県立医科大学 第2内科学教室
(現在、呼吸器・アレルギー・血液内科及び感染症センター)
2007年 岸和田盈進会病院(岸和田リハビリテーション病院)にて喀血の治療に携わる
2015年 医療法人 慈光会 中谷医院